こんにちは、医学生のガッシーです!
『臨床推論・診断学』のおすすめ参考書・医学書を知りたい!
そう思ったことはありませんか?
医学書や参考書ってどれを選んでいいか分からないですよね…
しかも学生レベルの本から、総合診療を考えている人まで欲しい物も人によって様々…
そこで今回の記事では、
累計240冊以上の医学書・参考書を読破した筆者が、
医学生・研修医におすすめの『臨床推論・診断学』参考書を紹介します!
ガッシー
発展的な知識が欲しい方におすすめの参考書もありますよ!
実際に読んでみて分かった率直な感想を紹介しています。
ぜひ参考にしてみてください!
今回紹介した本の中から厳選した『臨床推論・診断学』参考書は以下の記事で紹介しています。
「どれを選べばいいのか分からない!」という方は合わせて参考にしてください!
【28冊レビュー】学生・研修医におすすめの『臨床推論・診断学』参考書・医学書
デキレジ シリーズ【おすすめ度:★★★★★】
- デキレジStep1、Step2
- ヤバレジStep1、Step2
- チーレジStep1、Step2
計6冊からなるおすすめシリーズ本です。
どの本も以下のような構成で進んでいきます。
- 各章テーマのまとめページ
- 具体的な症例を会話形式で学ぶ
- 簡単なチェック問題
初期研修医が知っておきたいテーマが簡潔にまとまっており、スラスラ読みながら効率よく学んでいけいますよ!
難易度としては、初期研修医だけでなく医学生が読んでも無理なく勉強していくことができるレベル感。
初期研修医になってから必携と言えるほど厳選のおすすめシリーズ!
忘れがちな知識の復習にもなりますよ!
鑑別診断+αを知る!関フェデ【おすすめ度:★★★★★】
臨床推論を多数の症例を使いながら勉強したい方に最適の1冊!
臨床推論でのフローチャート、手技のイラスト、最終診断の補足説明など1個1個の症例解説が詳しく、めちゃくちゃ勉強になります。
他の臨床推論の本と比較してもかなり詳細に解説されています!
難易度も高すぎず、最初の1冊としてもかなりおすすめ!
また、もう一つのおすすめポイントは発表のやり方も学べること。
症例発表の仕方、病歴のまとめ方など、実習や研修医として役立つスキルも身につけられます!
バイタルサインからの臨床診断【おすすめ度:★★★★★】
臨床推論・臨床診断を学びたい初心者の方におすすめの1冊。
いつでも使えるバイタルサインという情報や簡単な検査だけで病態を見抜く流れが解説されています。
特徴は簡単な症例を使って重要な考え方を練習できること。
臨床推論初心者の方でも「これは低血糖だな」とか「これは尿管結石だな」と言う感じで推測できるキーワードが散りばめられています。
しかし、キーワードがなかったとして、バイタルサインを読み解きながらあえて理論的に考えていくとしたら?という視点でまとめられています。
明確なヒントがない状態でも臨床推論できる型を身につけられます!
動きながら考える!内科救急診療のロジック【おすすめ度:★★★★★】
救急の教科書としてメチャクチャおすすめの厳選1冊!
前半でERの現場で行うことが整理されており、後半では具体的な症例を使って対応や鑑別の仕方を学べます。
前半の特徴は救急の「ABCDE」の確認方法、安定のさせ方だけでなく、血ガスの読み方やエコーでの所見も解説されていて読むだけでメチャクチャ勉強になります。
また、後半の臨床推論も情報が小出しにするスタイルが他の本よりもおすすめなポイント。
- 救急車からの情報だけ → どう考える?どんな行動?どういう準備?
- 患者到着からの第1印象 → primary surveyでチェックするのは何?
- 身体所見の結果 → どういう検査をする?
- 検査の結果 → 鑑別は何?
全ての情報が揃った上での臨床推論ではなく、少しずつ明らかになっていく病態を推理していく様子が面白いです!
論理的な思考過程を学べるだけでなく、疾患そのものについての解説、さらには覚えやすいゴロ合わせなども紹介されており、絶対に読んでおきたい一冊です!
全ての医学生・研修医に読んでほしい厳選の1冊!
本当に使える症候群の話をしよう【おすすめ度:★★★★★】
いわゆる「病態学」や「診断学」を学べるおすすめの一冊。
エビデンスが確立しているテクニックから筆者独特のオリジナル診断学まで幅広く掲載されています。
『細胞内増殖菌=不明熱になりやすい』などのような他の本では見たことないような独自テクニックが豊富に紹介されていますよ!
独自のテクニックだけでなく、他の本で分かりにくい部分も本書ではかなり分かりやすいです!
会話形式でスラスラ読んでいける1冊。
総合診療的な視点を学ぶための最初の1冊におすすめ!
エマージェンシー臨床推論【おすすめ度:★★★★★】
- めまい
- 一過性意識障害
- 片麻痺
- 呼吸困難
- などなど…
主訴ごとに模擬症例で、救急・臨床推論を学べます!
特徴なのは緊急度と重症度による分類を意識していること。
救急疾患として鑑別が重要なもの、急がなくてもいいけど見逃したくないものなど順位づけをしっかりできるようになりたい方にもおすすめ!
医学生でも理解できるレベル。スラスラ読めてかなりおすすめです!
ほぼ全て「どっかで聞いたことあるな〜」というレベル感なので、忘れてしまいそうな知識の復習にもおすすめですよ!
めざせ!外来診療の達人【おすすめ度:★★★★★】
総合診療で扱う疾患をカンファ形式で学んでいける1冊です。
徐々に明らかになっていく情報から鑑別を考えていく流れがめちゃくちゃ勉強になります。
個人的に1番勉強になったのは「めまい」のテーマ!
末梢性か中枢性かなんとなくイメージできても、具体的にどういう情報を聞き出すか言われると難しいですよね…
臨床推論でどんな頭の使い方をすればいいのか学んでいけるので、かなり勉強になりました!
また、珍しい疾患は一切扱われておらず「絶対に知っている病気」しか出てきません。
医学生でも知ってる知識を駆使して謎解きをするレベル感なので、初心者にもおすすめです!
Dr.徳田の診断推論講座【おすすめ度:★★★★☆】
臨床推論を学ぶ初心者におすすめの1冊!
徴候・主訴ごとに、考えるべき鑑別疾患や注意点がまとめられています。
表やフローチャート・マンガなどを豊富に使いながら解説が進んでいくので、視覚的にイメージしやすいのも特徴です!
1~3がバランスよく含まれており、どのレベルの方でも勉強になりますよ!
- 医学生でも知っておくべき基礎レベル
- 研修医として気をつけたい注意点
- ベテラン医師だからこそのテクニック
筆者は、臨床科目の系統講義が終わったくらいで読んだのですが、
- 系統講義で学んだことの復習になる
- 実際の臨床ではこんなことに注意するのか!という学びになる
という感じで、かなり勉強になりました!
医学生の勉強にもおすすめ!
ケースで学ぶ不明熱の診断学【おすすめ度:★★★★☆】
発熱患者の臨床推論を学べるおすすめの1冊!
感染症だけでなく、呼吸器、泌尿器、整形、皮膚科などなどあらゆる症例を体験できます。
おすすめポイントは、教科書的にはよく聞くけど、詳しく知らない症例がたくさん載っていること。
- 突発性細菌性腹膜炎
- 成人Still病
- パラチフス
- 巨細胞性動脈炎
- 悪性症候群
- などなど…
名前は知っているけど詳しく知らない疾患をイメージできるようになります!
この1冊で極める不明熱の診断学【おすすめ度:★★★★☆】
『発熱』のなかでも不明熱に絞った考え方を学べる1冊。
不明熱を見たときに何を考えるのか、どう対処していくのかを学べます。
構成としては不明熱の中で見逃してはいけない疾患を解説した後、問診上の注意や身体所見の注目ポイントなどが解説されています。
具体的な疾患としては、Castleman病や感染性動脈瘤、血管内リンパ腫などのかなり珍しい疾患も紹介されていますよ!
解説部分は実践的な内容が多いです!
どの診療科でも発熱患者を相手にすることは多いので、一度は絶対に読んでおきたいおすすめ参考書!
カンファレンスで学ぶ臨床推論の技術【おすすめ度:★★★☆☆】
47症例を使って、臨床推論の実践練習ができます。
- 主訴や簡単な身体診察から鑑別疾患を挙げる
- 追加のデータが公開されて、鑑別を絞っていく
- その後の経過から答え合わせをする
「医学生や研修医」と「上級医」の対話形式で進んでいき、スラスラ読みながら気軽に勉強できますよ!
難易度としては医学生〜研修医にピッタリのレベル感。
ただし、デメリットとして画像やイラストが少なく「CTで〇〇の所見が見られました」程度の記述しかありません。
実際のCT画像を貼ってくれたらイメージしやすいのに…と思うこともありました。
症例数が多いので、読んでいくうちに臨床推論の「型」が身につきます!
プライマリ・ケア 外来診断目利き術50【おすすめ度:★★★☆☆】
外来診療でよく見かける症状50個に対し、鑑別法や初期対応がまとめられれている本。
1番の特徴は各章の最初にまとめられている表。
この表のためだけに本を買っていいと言っていいくらい充実してわかりやすいです。
表以外の説明は少し長めでレベルも高いです…w笑
ただし、イラストや絵も豊富。
何度も見返しているうちにめちゃくちゃ勉強になる1冊!
1回で身につける本ではなく、何度も辞書的に使いながら身につけていくタイプの参考書です!
病歴と身体所見の診断学【おすすめ度:★★★☆☆】
感度、特異度についてめちゃくちゃ勉強になる1冊。
国試で必要とされる能力ではないが、研修医以降でめちゃくちゃ役に立ちます。
19症例を使いながら、「〇〇所見が見られたから検査前確率がどれだけ上がって〜」みたいな感じで、論理的に臨床推論していく様子を体感できます。
「〇〇検査」と「△△検査」の結果、【□□疾患】の可能性が高いと判断した!
という流れの妥当性が分かるようになります!
外来診療ドリル 診断&マネジメント力を鍛える200問【おすすめ度:★★★☆☆】
臨床推論力を鍛える一冊ですが、かなりレベルは高めです。
一問一答形式で臨床推論の問題が掲載されており、教科書にはあまり載っていない難易度の高い知識も多いです。
内容としてはインフルエンザ、気管支喘息、BPPVなどの基本的なものから、スポーツ貧血、環軸関節偽痛風など珍しいものまで扱っています。
ただし、基礎的な問題でも発展的な内容を勉強できるのが特徴です。
- インフルエンザウイルスの排出期間は成人と小児とではどっちが長い?
- インフルエンザ迅速診断の特異度は何%くらい?
- 妊婦さんに対する抗インフルエンザ薬はオセルタミビルとザナミビルのどっちがいい?
細い知識も必要ですが、レベルアップしたい方におすすめの1冊!
プライマリ・ケアの現場で役立つ 一発診断100 1~3【おすすめ度:★★★☆☆】
3シリーズに分かれており、構成はどれもシンプル。
「簡単な病歴や画像から疾患を思いつけるか?」というクイズが100問載っています。
コモンな疾患から珍しいけど見落としたくないものまで幅広く掲載されており、読んでいて面白いですよ!
一問一答形式の同じような本と違うのは、比較的解説が詳しいこと。
ポイントも整理されていて分かりやすく、学べることが多いです。
直感的な思考力を身に着けたい方におすすめ!
診断戦略:診断力向上のためのアートとサイエンス【おすすめ度:★★☆☆☆】
「こういった所見が見られるときは、こんな鑑別を想起する」
のようなパターンが整理されています。
具体的な症例を扱っているわけではなく『考え方』の解説本です。
デメリットとしては、珍しい疾患も紹介されており、少し難しめの内容もあります。
また、ゴロが紹介されているのですがけっこうムリヤリです。笑
初心者があえて読む本じゃないなぁ〜というレベル感でした!
ダ・ヴィンチのカルテ SnapDiagnosisを鍛える99症例【おすすめ度:★★☆☆☆】
1発診断を鍛える症例が99個載っています。
簡単な病歴や写真から特徴的な所見を拾う練習になりますよ!
解説がそこまで詳しくないので基礎知識が必要ですが、一発診断を練習するにはいい問題集です。
他の臨床推論の問題集と併用して使うのがおすすめ!
診断力強化トレーニング【おすすめ度:★★☆☆☆】
難易度かなり高めの臨床推論参考書です。
聞いたこともないような疾患が扱われていたり、聞いたことはあっても非典型的な例が上げられています。
学生・初期研修医の間に知っていても仕方ない…みたいなレベル感でした。
外来診療のUncommon Disease【おすすめ度:★★☆☆☆】
内容はレベル高めで、研修医には少しオーバーワークです。
ただし、読んでいて面白かった1冊!
聞いたことのない病気もけっこう出てきますが「そんなのもあるんだ〜」みたいな感じで読んでいけます。
解説も詳しめで、臨床家独特の視点、注目の仕方を学べますよ!
誰も教えてくれなかった診断学【おすすめ度:★☆☆☆☆】
医学の本というよりは臨床推論・診断を行う上での『考え方』を学べる1冊!
- 鑑別診断はいくつ上げるべきか?
- 疾患を確定させるにはどうすれば良い?
- 感度・特異度が高い検査とは?
- 合併症を持つ可能性はどれくらい考える?
話の流れは分かりやすいですが、同じような内容を学べる分かりやすい医学書がたくさんあるため、あえて読む必要はないかなという感じです。
医学書・参考書を安く購入する方法は以下の記事を参考にしてください!
簡単にまとめると、医学生には以下の方法がおすすめです!
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まとめ【医学生におすすめの参考書【臨床推論・救急】】
今回の記事では、臨床推論を学べる医学生向けおすすめ参考書を紹介してきました!
最後に、重要なことをお伝えします!
「臨床推論勉強しようかな…まだいいかな…」
と悩む気持ちもわかりますが、悩んでいる時間がもったいないです。
臨床推論の力は早めに身につけておいて損するものではありません。
悩むくらいなら、とりあえず参考書1冊だけ読み始めてみたほうが建設的です
1冊だけなら時間もそんなにかからないですよね。
やらずに後悔するより、とりあえずやってみたほうが成長できますよ!